智頭急行

 智頭急行は兵庫県上郡町から岡山県美作市を通り、鳥取県智頭町に至る全長56.1kmの路線を持つ第3セクターです。この路線は、かつては国鉄が京阪神から山陰地方への速達ルートとして建設を行っていましたが、国鉄再建法で凍結、これを智頭急行が継承して、平成6年に開業しました。130km/hでの走行が可能な高規格路線であり、開業とともに大阪・鳥取・倉吉間に3往復の特急が走り始めました。
 当時は京阪神から鳥取方面へのアクセスは乗用車、バスが一般的になっていましたが、3時間を切るペースで特急が走り始めたことで、徐々に鉄道へ利用客が戻り、今では7往復にまで増加しています。普通列車の利用が低調ではあるものの、経営成績は大変好調で、2005年度決算を受けて、国鉄線を何らかの形で継承した第3セクター鉄道としては初めて配当を実施しました。
 現在は6往復運転されている岡山・鳥取間の特急も線内を駆け抜け、有数の特急街道となっています。
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写真1:京都・鳥取・倉吉間を結ぶ特急「スーパーはくと」号に使用されるHOT7000系。開業とともに用意されたが、当時はJRのキハ181系も併用されていた。平成9年11月に増備がなされ、京阪神からの特急はすべて同車で運転されるようになった。制御振り子式を採用しており、最高時速130kmで駆け抜けている。 JR西日本東海道本線高槻・山崎間 2007.4.15



写真2:基本的にはスラントノーズ型の先頭車がトップを飾る。前列の座席からの展望は秀逸であるが、運転士の右側にあるヴィデオカメラの映像は各客室内のモニターに配信されており、中間車でも前面からの風景が楽しめる。
JR西日本東海道本線塚本 2007.11.18


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